VPNは違法なの?合法なの?
日本や海外の規制事情を教えてほしい!
こんなお悩みにお答えします。
- VPNが合法な国は?
- VPNが違法な国は?
- VPNを使うときの注意点
- よくある質問
VPN(Virtual Private Network)とは、日本語で「仮想専用線」とも呼ばれ、ネットワーク上に専用トンネルみたいなものを作り、ハッキングや情報漏洩を防いでくれるツールです。
近年、VPNは個人での利用も増えています。
VPNを使えば、制限のかかっている海外の動画配信サービスを見たり、WEBサイトを閲覧できます。
そんな便利なVPNですが、VPN利用が違法もしくは規制されている国もあるので注意です。
VPNが違法なのか知りたい方は、最後までご覧ください。
日本や欧米などはVPN利用が合法
日本や欧米諸国などでは、VPN利用は合法です。
VPN利用が合法となっている主な国をピックアップしました。
- 日本
- アメリカ
- イギリス
- ドイツ
- オーストラリア
- カナダ
- フランス
- インドネシア
- フィリピン
- サウジアラビア
上記のほか、多くの国でVPNは合法とされています。
VPNでジオブロックを回避して海外の動画配信サービスを見たり、WEBサイトを閲覧することも合法です。
おすすめVPNサービス11選については、下記記事でご紹介しているのでご覧ください。
>> VPNおすすめ11選!失敗しない選び方、無料と有料の違いも解説!
一方で、世界に目を向けるとVPNを利用すること自体が違法行為となる国もあります。
見ていきましょう。
旅行や仕事、留学などで海外からVPNを使う予定がある人は注意するだよ!
VPNの利用が違法、利用できない国
VPN利用ができない国、6カ国を紹介します。
違法か合法かは国の法律や情勢によるため、突然変更されることもあり得ます。利用前には、滞在国のルールを必ず確認しましょう。
この6カ国でVPN接続をおこなうと、罰則の有無に関わらず違法となるため注意するだよ!
①ロシア
ロシアでは2017年からVPN接続が違法になりました。
国外からの情報流入の阻止が主な目的とされており、情報統制のための規制です。実際、2022年以降も厳しくVPNサービスが取り締まられています。
海外のメディアでも下記のように報じられています。
原文「In September 2022, several of the most widely used VPN services, including ExpressVPN, were officially blocked.」
出典:bneINTELLINEWS
日本語訳「ロシアでは、2022年9月に、ExpressVPN を含むVPN サービスのいくつかが正式にブロックされました。」
ロシアではVPNを利用しないようにしましょう。
②イラク
イラクでは、インターネット検閲をおこなっており、特定のアプリやウェブサイトをブロックしています。
特に、ISISの活動がインターネット上で活発になることを防ぐため、VPN利用は固く禁じられました。VPN利用者は逮捕されるため、利用しないようにしましょう。
VPNを利用することで、ブロックされている情報にアクセスできるようになるため違法というわけです。
③北朝鮮
北朝鮮では国限定のイントラネット(内部ネットワーク)のみの接続に限られています。
一般的なインターネットを利用できるのは、政府関係者の中でも限られた位置にある人だけという閉鎖的な環境です。
VPNを利用していることがわかると、実刑に問われる場合もあるため注意してください。
④ベラルーシ
2015年以降、VPNとTor(匿名化を実現させるソフトウェア)の利用が違法となっています。
独裁政権に対する言動規制のため、政府の監視が届く範囲のみのインターネットしか使えません。
⑤オマーン
会社や指定機関・組織などのライセンスを持たない個人がVPNを利用することは違法です。
VPNどころか、SSLを使用するウェブサイトも違法で、インターネット検閲もおこなっているので注意しましょう。
⑥トルクメニスタン
情報統制がおこなわれ、閉鎖的な国家であるトルクメニスタンでのVPN利用は違法とされています。
インターネット検閲と制限が厳しく、罰則もあるためVPNは使えません。
VPN利用に規制がある国
続いて、合法であるものの、VPN利用に規制がある国を8つご紹介します。
違法ではないものの、中国やインドなどでは利用に制限がかかっているので実際に使う場合は不自由さを感じる人も多いです。
1つずつ、ご紹介していきますね。
①中国
中国では、アクセス制限されているSNSがあることをご存知の人も多いと思います。
VPNも同様で、政府が許可したもののみ利用可能となり違反者は罰金を課せられますが、個人で使用する分には黙認されているのが現状です。
中国から利用できるVPNについては、下記記事にてご紹介しているのでチェックしてみてくださいね。
中国はInstagramやTwitter、Facebookなんかも使えないだよ。
使えるのは中国の検閲を行っているSNSだけなのだよ!
②トルコ
トルコは世界でもSNS規制が厳しい国の1つです。
TwitterやFacebook、YouTubeなど多数のサービスへのアクセスはできません。
それにより、特定のVPNもブロックされておりVPN利用自体は違法になりませんが、事実上はあまり使えない状況です。
③イラン
プロバイダはすべて政府への情報開示が義務付けられているイランは、政府が承認したVPN利用のみ合法とされています。
ユーザーの検閲や監視をされる可能性があるので注意しましょう。
④ウガンダ
2018年にソーシャルメディア税が導入されたウガンダでは、税金回避のためにVPN接続をおこなう国民が急増しました。
そのため政府がVPN接続をブロックしている状況です。
VPN利用自体は違法になりませんが、事実上はかなり制限があります。
⑤アラブ首長国連邦(UAE)
アラブ首長国連邦では犯罪に使用されなければVPN利用は合法です。
ただし、アラブ首長国連邦における犯罪には、ギャンブルやポルノなどの閲覧禁止コンテンツの視聴も含まれる場合があるので注意が必要です。
最悪の場合は罰金刑となる可能性もあります。
⑥インド
インドのVPN利用は合法ですが、政府はインターネットの暗号化技術を問題視しています。
そのため、個別に検閲・監視をおこなっているようです。
現状は罰則があるわけではありませんが、利用には注意しましょう。
⑦エジプト
エジプトではVPNの使用自体は違法ではありませんが、不道徳とされるコンテンツやアプリをブロックしています。
ブロックされたウェブサイトにVPNを使ってアクセスしようとすると、罰金や刑罰を科される可能性があるため注意が必要です。
不道徳とされるコンテンツやアプリにはZoomをはじめとするVolpアプリやビデオ通話も含まれるだよ!
⑧シリア
シリアのVPN利用について明確な罰則はありません。
しかし、政府によるインターネットの検閲が厳しく一部のVPNをブロックしています。
VPNでやってはいけないこと、注意点
VPN利用は合法でも、不正や違法行為をおこなってはいけません。
日本やアメリカなどで、VPNが合法の国だからといって何をしてもいいわけではないです。
場合によっては罰金や収監されることもあるので注意しましょう。
よくある不正行為・違法行為は下記です。
- 違法なファイルや動画のダウンロード
- ハッキングやストーカー行為、サイバーいじめ
- ダークウェブでの売買
個人利用なんだから著作権は関係ないと、海賊版のダウンロードをすることも違法行為なので、公式コンテンツから楽しみましょう。
VPNは匿名性がありますが、悪質な犯罪に手を染めることがないようにしましょう。
VPNがログを保持していれば逮捕されることになりますし、犯罪行為はそもそもNGです。
ダークウェブに入り、闇市場で売買をおこなうことも犯罪行為だよ!VPNを利用していなくても違法となる行為なので、気をつけるだよ!
VPNの違法性についてよくある質問
最後に、VPNの違法性についてよくある質問にお答えします。
まとめ:VPNが違法な国では利用せず、合法な国から安心して使おう!
本記事では、VPNが違法なのかどうか解説してきました。
内容をまとめると下記です。
- 日本や欧米諸国など、大半の国ではVPN利用は合法
- VPNを使って国外の動画サービスを見たり、WEBサイトを閲覧することは合法
- 一方、VPN利用が違法だったり規制される国もあるので注意
- VPN利用が違法な国:ロシア、イラク、北朝鮮、ベラルーシ、オマーン、トルクメニスタン
- VPN利用に規制のある国:中国、トルコ、イラン、ウガンダ、UAE(アラブ首長国連邦)、インド、エジプト、シリア
下記の14カ国では、VPNが違法もしくは法律で規制されているので注意しましょう。
「VPNを使ってIPアドレスを変えるって違法じゃないの?」と思う人も多いサービスですが、日本やアメリカなどでは合法なので安心して利用できます。
例えば、VPNを使ってアメリカにいながら日本の動画配信サービスを楽しんだり、VPNでサブスクサービスを安く契約することも可能です。
しかし、本記事でご紹介したような「VPNが違法になる国」では、絶対にVPNを利用しないようにしましょう。
VPNは合法な国で、マナーを守って利用することが大切です。