大ベストセラー『ファクトフルネス』の書評と要約を知りたい。
できれば無料で読みたいけど、いい方法ないかな?
こんな疑問を解決します。
ファクトフルネスは、医師・グローバルヘルスの教授として有名な、ハンス・ロスリング氏が晩年に執筆したFACTFULNESSの日本語版です。
世界で100万冊超の大ベストセラーとなった本書は、2019年1月に日本語版が発売されました。
SNSを使った発売前のマーケティングの効果があり、瞬く間にベストセラー本として人気になりました。※2023年7月現在、日本でも100万部を突破しています。(出典:日経BP)
上のツイートは本書の見返しに添付されている、「世界の寿命と所得のチャート」の年代別の推移です。
本書では、人類が持っている10の偏見に対する処方箋として「ファクトフルネス=世界を事実に基づく世界の見方」が提唱されています。
書棚においておきたい一冊になること間違いなしです。
そんなファクトフルネスですが、いまならアマゾンAudible(オーディブル)で完全版を視聴することができますよ。30日間無料トライアルがあるので実質無料です。
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ファクトフルネスの基本情報
ファクトフルネスの基本情報について見ていきます。
書名:FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
著者:ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド
訳者:上杉周作、関美和
出版月:2019年1月15日
出版社:日経BP社
定価:本体1,800円+税
発売元の日経BP社によると、発売開始からわずか20日ほどで20万冊超えの大ヒット作となっています。
著者のハンス・ロスリング氏のTEDトーク「ハンス&オーラ・ロスリング: 世界について無知にならないために」は有名です。
本書とともに見ることで、より理解が深まるでしょう。
各界のビッグネームも本書を絶賛しています。
「名作中の名作。世界を正しく見るために欠かせない一冊だ。」
ビル・ゲイツ(マイクロソフト会長)
「思い込みではなく、事実をもとに行動すれば、人類はもっと前に進める。そんな希望を抱かせてくれる本。」
バラク・オバマ氏(元アメリカ大統領)
世界のトップリーダーが進めるファクトフルネスには、どんな魅力があるのでしょうか。
本書の要約をご紹介していきます。
ファクトフルネスの要約まとめ
ファクトフルネスを以下の3点に要約しました。
要約①:世界中のエリートが誤答した13問のクイズ
要約②:人類が抱える10の思いこみと解決方法
要約③:ファクトフルネスとはデータを基に世界を正しく見る習慣
一つずつ解説していきます。
要約①:世界中のエリートが誤答した13問のクイズ
本書の冒頭では著者のハンス・ロスリング氏が長年にわたって、世界のエリート(著名な科学者・投資銀行の銀行員・ジャーナリスト・政界トップなど)にしてきた13問のクイズが用意されています。(13問のクイズまで読み飛ばす。)
クイズの内容は、貧困・富・人口・出生・死亡・教育・保健・ジェンダー・暴力・エネルギー・環境など、世界を取り巻く状況に関する質問ばかりです。
例えば、質問1はこんな感じ。
質問1:現在、低所得国に暮らす女子の何割が、初等教育を終了するでしょうか?
A:20%
B:40%
C:60%
クイズの平均正答率は16.6%で、チンパンジーにランダムに回答させた方が正答率が高いことがわかりました。
このクイズから、世界のエリートでさえ現代の世界の状況を正しく理解していないことがわかります。
要約②:人類が抱える10の思いこみと解決方法
著者によると、私たち人類は10の「ドラマチックすぎる世界の見方」を持っています。
①分断本能
②ネガティブ本能
③直線本能
④恐怖本能
⑤過大視本能
⑥パターン化本能
⑦宿命本能
⑧単純化本能
⑨犯人探し本能
⑩焦り本能
上の「10のドラマチックすぎる本能」を認識して、ファクトフルネスに基づいて行動することで世界を正しく見ることができるようになります。
各本能への対処方法がこちらです。
各本能の詳しい内容については、本書をご覧ください。
要約③:ファクトフルネスとはデータを基に世界を正しく見る習慣
結局、ファクトフルネスとは何なのか? という質問にお答えします。
ファクトフルネスとは、データを基に世界を正しく見る習慣のことです。
例えば、13問のクイズの質問1に正解できなかった人は、世界の女子に対する初等教育の状況を理解できていないです。
今後、アジアやアフリカへビジネスチャンスが拡がる世の中で、現地の教育状況を正しく理解できていないと競合に先を越されてしまうかもしれません。
ファクトフルネスに基づいて行動することで、偏見による機会損失や、無知による失敗を減らすことができるようになります。
ファクトフルネスの書評
続いて、私自身のファクトフルネスの書評をご紹介します。
書評①:「ドラマチックすぎる世界の見方」を変えてくれる1冊
書評②:「ファクトフルネス」を身につけると人生が生きやすくなる
書評③:「本棚に置いておきたい」現代の名著
解説していきます。
書評①:「ドラマチックすぎる世界の見方」を変えてくれる1冊
「ドラマチックすぎる世界の見方」とは、世界では紛争や飢餓がなくならずテロや天災も多発しており、世界はどんどん悪い方向に向かっているといった先入観のことです。
ファクトフルネスで世界を見ると、上記のような極端に絶望的な見方はしなくなります。
データに裏打ちされた真実の目で世界を見ることで、世界はどんどんよくなっているということに気がつきます。
「ドラマチックすぎる世界の見方」を変えてくれる1冊です。
書評②:「ファクトフルネス」を身につけると人生が生きやすくなる
ファクトフルネスとは、データを基に世界を正しく見る習慣のことでした。
私たちの人生の大半は、常識と偏見と、一部の断片的な情報によって可能性を狭められていることが多いです。
僕自身、大学を休学してベトナムで働くまでは東南アジアは、孤児に溢れており全く経済発展などしていないと思っていました。
しかし、日本のメディアを通して知っている、現地に関する情報はほんの一部であることに、気がつきました。
屋台のおじさんおばさんもスマホを持ち、建設中のホテルやコンドミニアムが立ち並び、Grabという配車アプリで便利に移動できたりと独自の発展を遂げていました。
上記のような事実に気がつくには現地に足を運ぶのが手っ取り早いですが、データをみるとアジアだけでなくアフリカも私たちが普段テレビで見ているような、限界集落のイメージとはかけ離れた生活をしているはずです。
ファクトフルネスを身につけると、自分の人生の可能性を広げ、偏見ではなくデータに基づいた行動を起こせるようになります。
閉塞した日本社会や、世界は悪くなると思っている人はファクトフルネスという武器を片手に、自分の生きやすい世界で生きる選択肢も持てるのです。
書評③:「本棚に置いておきたい」現代の名著
ファクトフルネスは10の思い込みに関する、事例の紹介と対処方法について、著者の実体験をベースにして分かりやすく解説されています。
仕事やプロジェクトなど、うまくいかない時は本書をもう一度、広げてうまくいかない原因を探すことに使えます。
うまくいかない原因は大抵、自分の思い込みなことが多いものです。
ファクトフルネスの考えに立ち戻るために、本棚に一冊置いておくとよいでしょう。
ファクトフルネスを読むべき人
ファクトフルネスを読むべき人は以下のような人です。
①世界を正しく認識したいと思っている人
②メディア報道や常識にとらわれたくない人
本当は全ての人が読むべきだと思っていますが、強いていうならば上記のような人がぴったりだと思います。
なぜなら、ファクトフルネスには、著者であるハンス・ロスリング氏の「世界についての人々の考え方を変え、根拠のない恐怖を退治し、誰もがより生産的なことに情熱を傾けられるようにしたい」という生涯をかけた思いが込められているからです。
著者のハンス・ロスリング氏は本書の執筆中に亡くなり、息子のオーラ・ロスリング氏とその妻であるアンナ・ロスリング・ロンランド氏の三名による共著となりました。
人生をかけて世界中の偏見をなくそうとしたロスリング氏のエッセンスが凝縮された本書は、世界を正しく認識して生産的なことに力を注ぎたい全ての人に贈られる最高の一冊と言えます。
ファクトフルネスを読むべき理由
すでに十分、ファクトフルネスの魅力は伝わったかと思いますが、最後に本書を読むべき理由をお伝えします。
その①:世界を正しく認識することができるようになる
その②:ファクトフルネスをビジネスで活かすことができる
解説していきます。
その①:世界を正しく認識することができるようになる
何度も述べてきたことですが、本書を読むと世界を正しく認識することができるようになります。
ファクトフルネス=データを基に世界を正しく見る習慣を身につけて、根拠のないネガティブシンキングから脱することができるようになります。
情報が溢れ、時代の変わるスピードが早い世の中だからこそ、ファクトフルネスを身につけて先入観に騙されないことが重要です。
その②:ファクトフルネスをビジネスで活かすことができる
ファクトフルネスはビジネスにも応用可能です。
本書にも出てくる事例ですが、アジア・アフリカの市場としての魅力は早い段階で見つけて、先行者メリットを手にするべきです。
進出の際に、決め手となる現地の消費者の生活レベルを正しく把握するためには、テレビやメディアの報道する「飢餓と紛争に苦しむ現地の人々」といった情報を鵜呑みにしていてはいけません。
初等教育を受けている人の割合、1日あたりの消費額、スマホの有無、飲み水の確保の方法など、多様な観点から生活者の真実の情報を得るためには、データを元にすべきです。
データを基に世界を正しく見る習慣は、このようなグローバルなビジネスにおいても大活躍する能力なのです。
ファクトフルネスと一緒に読みたい関連本
ここからは、ファクトフルネスと一緒に読みたい関連本を3冊ご紹介していきます。
その①:『予想どおりに不合理』
その②:『LIFE SHIFT(ライフシフト)』
その③:『具体と抽象』
解説していきます。
その①:『メモの魔力』
本書の内容
僕にとってメモとは、生き方そのものです。メモによって世界を知り、アイデアが生まれる。メモによって自分を知り、人生のコンパスを持つ。メモによって夢を持ち、熱が生まれる。その熱は確実に自らを動かし、人を動かし、そして人生を、世界を大きく動かします。誰にでもできるけど、誰もまだ、その魔力に気付いていない「本当のメモの世界」へ、ようこそ。
いつでもどこでもメモを取ることで有名なSHOWROOM社長の前田祐二さんによるメモ論。
ただし、メモ論にとどまらずメモを「ファクト→抽象化→転用」まで昇華させ、メモを通じて人生を変える方法まで紹介しています。
「ファクト→抽象化→転用」=「具体→抽象→応用」と考えながら、読んでいただくことでメモを通して「抽象化とは何かを学ぶ(=教養を身につける)」ことができると思います。
>> 『メモの魔力』については、「『メモの魔力』(前田祐二)の要約まとめ【100万部への道】」の記事で詳しく解説しています。
その②:『LIFE SHIFT(ライフシフト)』
本書の内容
誰もが100年生きうる時代をどう生き抜くか。
働き方、学び方、結婚、子育て、人生のすべてが変わる。
目前に迫る長寿社会を楽しむバイブル。
一言でまとめると、「人生100年時代になると何が変わり、私たちは何を準備すべきかわかる」というメッセージが貫かれています。
本書を読めば、未来を予測して今、自分のすべきことがわかります。
>> 『LIFE SHIFT』については、「【3分でわかる解説】『LIFE SHIFT』(リンダ・グラットン)の要約まとめ」の記事で詳しく解説しています。
その③:『具体と抽象』
本書の内容
永遠にかみ合わない議論、罵(ののし)り合う人と人。
その根底にあるのは「具体=わかりやすさ」の弊害と、「抽象=知性」の危機。動物にはない人間の知性を支える頭脳的活動を「具体」と「抽象」という視点から読み解きます。
具体化⇄抽象化に関して深く知りたい人におすすめです。
>> 『具体と抽象』については、「あなたが教養を身につけるべきたった1つの理由」の記事で詳しく解説しています。
ファクトフルネスの13問クイズ
本書の冒頭で紹介されている、世界を取り巻く様々な状況に関する13問のクイズをご紹介していきます。
質問1:現在、低所得国に暮らす女子の何割が、初等教育を終了するでしょうか?
A:20%
B:40%
C:60%
質問2:世界でもっとも多くの人が住んでいるのはどこでしょう?
A:低所得国
B:中所得国
C:高所得国
質問3:世界の人口のうち、極度の貧困にある人の割合は、過去20年でどう変わったでしょう?
A:約2倍になった
B:あまり変わっていない
C:半分になった
質問4:世界の平均寿命はおよそ何歳でしょう?
A:50歳
B:60歳
C:70歳
質問5:15歳未満の子どもは、現在世界に約20億人います。国連の予測によると、2100年に子どもの数は約何人になるでしょう?
A:40億人
B:30億人
C:20億人
質問6:国連の予測によると、2100年には今より人口が40億人増えるとされています。人口が増えるもっとも大きな理由は何でしょう?
A:子ども(15歳未満)が増えるから
B:大人(15~74歳)が増えるから
C:後期高齢者(75歳以上)が増えるから
質問7:自然災害で毎年亡くなる人の数は、過去100年でどう変化したでしょう?
A:2倍以上になった
B:あまり変わっていない
C:半分以下になった
質問8:現在、世界には約70億人の人がいます。下の地図では、人の印がそれぞれ10億人を表しています。世界の人口分布を正しく表しているのは3つのうち、どれでしょう?
質問9:世界の1歳児の中で、なんらかの病気に対して予防接種を受けている子どもはどのくらいいるでしょう?
A:20%
B:50%
C:80%
質問10:世界中の30歳男性は、平均10年間の学校教育を受けています。同じ年の女性は何年間学校教育を受けているでしょう?
A:9年
B:6年
C:3年
質問11:1996年には、トラとジャイアントパンダとクロサイはいずれも絶滅危惧種として指定されていました。この3つのうち、当時よりも絶滅の危機に瀕している動物はいくつでしょう?
A:2つ
B:ひとつ
C:ゼロ
質問12:いくらかでも電気が使える人は、世界にはどのくらいいるでしょう?
A:20%
B:50%
C:80%
質問13:グローバルな気候の専門家は、これからの100年で、地球の平均気温はどうなると考えているでしょう?
A:暖かくなる
B:変わらない
C:寒くなる
終了です!!
クイズおつかれさまでした。
チンパンジーの正答率は33%(約4~5問)とのことですが、あなたは何問正解できましたか?
もしも半分以下だった人は、ファクトフルネスを手にとってみることをおすすめします。
今回は以上です。
ではでは。