『予想どおりに不合理』の要約を知りたい。どんな人におすすめなのかも知りたい。
こんな疑問にお答えします。
本書は、行動経済学者の”ダン・アリエリー”が2013年に出版した書籍です。
一言でまとめると、「人間はめちゃくちゃ不合理だけど、その不合理さは予測可能だよ」というメッセージが貫かれています。
例えば、「無料期間でやめようと思ったけど、ハマってしまった」「現金は盗まないけどボールペンくらいなら平気で失敬する」など人間の不合理さを理解できます。
本書を読めば、人間理解が進み、人生における失敗の数を減らすことができます。
続かなかったダイエットを続けたり、うまくいかなかった恋愛がうまくいったり、マーケティング訴求力がアップしたり、いろんな効果が見込めます。
それでは、いきましょう。
3分でわかる『予想どおりに不合理』の要約まとめ
『予想どおりに不合理』を3分で理解するための要約まとめです。
その①:人間は「予想どおりに不合理」な生き物である
その②:人間は「無料・損失・所有意識」に弱い
その③:人間はプライミング効果に大きく影響を受ける
解説していきます。
その①:人間は「予想どおりに不合理」な生き物である
結論からいうと、本書では人間は不合理な生き物で、常に合理的な選択をすることはできないと主張されています。
なぜなら、人間は身近な環境から影響を受けやすく、自分の感情や考えなどのいろいろな形の不合理性にも影響されやすいからです。
例えば、映画を見にいく際に口コミや映画ランキングに影響されたり、マリッジブルーで結婚のチャンスを棒に振ったりします。
人間は、合理的な選択を常にできない生き物なのです。
その②:不合理にはどのように対処すればいいのか?
人間は不合理な生き物ですが、その不合理性は予測可能なのです。
なぜなら、人間がどんな不合理な選択をとる傾向があるのか、本書で明らかにされているからです。
例えば、「現金は盗まないけど鉛筆は借りパクする」「頼まれごとは親切心でやるが安い報酬では引き受けない」など、人間がどんな不合理な行動をとるか実験を通して証明されています。
自分の不合理性のパターンを認識しておくことで、不合理性を予測して対応できます。
その③:人間は「無料・損失・所有意識」に弱い
本書の中で印象に残ったことは、人間は「無料・損失・所有意識」に弱い特性があるということです。
私たちは思っているよりも「0円」が魅力的で、「選択肢が無くなること」が怖く、「一度使ったら案外よくてずっと使っている」ことがあるんです。
例えば、「デジカメが10,500円→10,000円の値下げ」より「380円のスタバ無料券」の方が、お得に感じてしまうのは、「無料・損失」の特性によって生じる感情です。
このように、人間は「無料・損失・所有意識」に弱いという特性があるのです。
『予想どおりに不合理』を読むべき人
本書を読むべき人は以下のとおりです。
- スケジュール通りに物事を進められない・継続できない人
- いつも自分は損して生きていると思っている人
- マーケティング力を向上させたい人
- 恋愛でうまくいく秘訣を知りたい人
- 人生を有利に進めたい人
ひとつでもあてはまる方はぜひ手にとってみてください。
要するに、人間理解を深めて人生というゲームをうまく進めたいと考えている全ての人類が読むべき、人間理解のバイブルと言えます。
僕自身、本書を読んでから生きるのが少し楽になりました。
なぜなら、自分や他人に過度に期待しなくなったからです。
例えば、仕事を進める際も無理な「TO DO リスト」を作らず、達成できる「TO DO リスト」を作ることで自己肯定感が高まりました。
『予想どおりに不合理』は自己、そして他者を理解するバイブルです。
『予想どおりに不合理』とあわせて読みたい関連本
『予想どおりに不合理』とあわせて読むと、より理解が進む関連本をご紹介します。
関連本①:『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』(ふろむだ)
関連本②:『ファスト&スロー上・下』(ダニエル・カーネマン)
関連本③:『影響力の武器』(ロバート・B. チャルディーニ)
こちらの3冊です。
関連本①:『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』(ふろむだ)
著者:ふろむだ
出版社:ダイヤモンド社
出版年:2018年
実力を魔くよりも、はるかに人生を好転させる「錯覚資産」とは何か?ネット上で何百万人もの感情を揺さぶり続けたモンスター・ブロガー衝撃のデビュー作。
関連本②:『ファスト&スロー上・下』(ダニエル・カーネマン)
著者:ダニエル・カーネマン
出版社:早川書房
出版年:2014年
整理整頓好きの青年が図書館司書である確率は高い? 30ドルを確実にもらうか、80%の確率で45ドルの方がよいか? はたしてあなたは合理的に正しい判断を行なっているか、本書の設問はそれを意識するきっかけとなる。
心理学者にしてノーベル経済学賞受賞の著者が、幸福の感じ方から投資家・起業家の心理までわかりやすく伝える。
関連本③:『影響力の武器』(ロバート・B. チャルディーニ)
著者:ロバート・B. チャルディーニ
出版社:誠信書房
出版年:2014年
社会で騙されたり丸め込まれたりしないために、私たちはどう身を守れば良いのか? ずるい相手が仕掛けてくる“弱味を突く戦略"の神髄をユーモラスに描いた、世界でロングセラーを続ける社会心理学の名著。
以上です。
この社会は人間の集合でできています。
人間理解を深めて、人生を有利に進めていきましょう。
ではでは。